抗うつ薬の効果・種類・副作用

抗うつ薬の種類

 

抗うつ薬は、元来はその名の通りに、うつ病のための治療薬ですが、パニック発作にも有効なことがわかったのは、クライン氏らの1962年の偶然の発見によるものです。以後の研究で「パニック障害」という疾患概念も生まれました。

 

その時に使われていた抗うつ薬はイミプラミンであり、現在でもうつ病やパニック障害の治療によく使われています。

 

イミプラミン系の抗うつ薬のグループを三環系抗うつ薬と言います。他には、四環系抗うつ薬、SSRIなどがあります。抗うつ薬は、基本的にうつ病の原因とされているセロトニン、ノルアドレナリン系など脳内神経伝達系に作用します。

 

うつ病薬を古い方から並べると、三環系、四環系、SSRI、SNRI、NaSSAとなります。新しく開発された薬は一般的に脳内ターゲットによって選択的な作用をします。当然ながら治療効果はより高くなり、逆に副作用は少なくなっています。

 

しかしながら、古い世代より新しい世代の治療薬が一方的に優れていると必ずしも決まっているわけではありません。昔からある薬の方が経済的負担は少なくて済みますし、個人個人で薬の治療効果も異なります。人によっては新しい薬より昔からある薬の方が効く場合もあるということです。それぞれに特徴があるので、それをしっかり見極めてもらうことが大切です。